banner_468_60.pngIMG_3300.jpg

h_Gradation06.jpg

2012.1.15
脱原発世界会議「持ち込み企画」
「いわきに生きるジャーナリストから見た
震災、原発・・そして今」

【内容】
第1部:社会派講談「冬のカイダン」
講談:鏡 織鏡(外神田一門/「ふくしま支援・人と文化ネットワーク」会員)

第2部:テーマ「いわきに生きるジャーナリストから見た震災、原発・・そして今」
報告:安竜昌弘(日々の新聞社編集人/いわき市で地域新聞を発行するジャーナリスト)

<1部>
かつては、巷のジャーナリストでもあった講談師。いま語り部として語るべきなのは、人々が強く関心を抱く「脱原発」の話ではないか。神田香織の弟子・鏡織鏡さんの創作講談は冴えをみせました。例えば、東京スカイツリーの階段をみんなで登って電気をつくったら、原発なんて要らないんじゃないかというという奇抜な提案。笑いの中にも原発問題、さらに新たなエネルギー問題を織り交ぜ、大好評でした。
IMG_3273.JPG

<2部>
いわき市で月2回発行される「日々の新聞」。編集長である安竜昌弘さんによる報告会です。地域で暮らすジャーナリストの眼からみた福島の現状と今後についての内容でしたが、その中で福島と他県との温度差、震災前に戻るのではなく震災の年からスタートする意識(震災元年)、長期化に伴い複雑化する福島、行政(県)と市民との乖離などについて多くの指摘がありました。安竜さんの、けっして攻撃的でなく、穏やかな話し方は多くの人の心に沁み込IMG_3303.JPGみるものでした。

立ち見が出るほど多くの市民が参加されました。被災の当事者であり、かつ冷静に事実を見つめるジャーナリストでもあるという安竜氏から直接話が聞きたいという、市民の意思のあらわれであったように思います。

参加者の中には福島の川内村から避難してきた方もあり、その方からの報告は安竜さんの報告に加えて、さらに福島の厳しさを認識させるものでした。IMG_3296.jpg

今回は質疑応答の時間を多く取ることができました。
「福島の人には聞きにくいですが・・」「一度、福島の人に聞いてみたかった・・」など、原発事故後、市民が一人ひとり悶々としていた思いをさらけだし、貴重な意見交換ができたことは大変よかったと考えます。(事務局:郡司)
---------------------------------------------------------------------------
今回の講演者・安竜昌弘氏の講演記録はこちらで読めます。LinkIcon講演記録を読む
また「日々の新聞社」は、脱原発会議を精力的に取材し、LinkIconWeb版に概要を、さらに紙版(「日々の新聞」第214号)で詳細なレポートを行っています。新聞の定期購読の申込みはLinkIconこちらまで。

h_Gradation06.jpg

「脱原発世界会議」に参加して

1月14、15とパシフィコ横浜で開催された脱原発世界会議の15日に参加させていただきました。
会場は若い人たちや世界中から集まった人たちの熱気と活気があふれていました。
プログラムはどれも聞いてみたいと思われるものばかりでしたが、10時からのセッション「問題だらけの原子力」の会場に整理券をもらって入ってみました。

「問題だらけの原子力」──世界から専門家が発言

このセッションはフランス、米国、インドネシア、日本の専門家 科学者や活動家が福島原発事故が自分の国に与えた影響と問題点、そして今後について語るというものです。

フランスのマイケル氏(原子力・エネルギー専門家)は原発大国のフランスでも今回の原発事故の影響は大きく一般大衆も原発への批判を始めている、原発会社の株は下がり、計画されていた原発は建築中止の可能性が出ている、イタリア、ベルギー、中国でも世界各国でフクシマを教訓としてエネルギーシフトを推進するウェーブが広がりつつある、と今の状況を語りました。1.png

米国のエドウィン氏(憂慮する科学者連盟)は、米国はスリーマイル島の原発事故を体験した方。
9.11ラウンドゼロ以前から、米国がテロに狙われた場合は原子力発電所は脆く安全性は保障されないことが分かっていた。
もしテロの標的にされた場合ほんとうに恐ろしいことになっただろう。
また、原発から発生する廃棄物や使用済み燃料の処分はネバダ州に持って行く案が出たが住民たちの反対で撤回され代替地がいまだに提案されていない状態である。
それができないなら再処理との話も出ているがそれは非常に危険である。と
放射能の脅威を語りました。

インドネシアのアディ氏(インドネシア環境NGOフォーラム)はインドネシアには1990年以降原発計画があり、JBICが資金調達を行い、日本はインドネシアの原発を支援している、と指摘しました。
2006年からは日本より原発の技術を押し付けられていて、インドネシア住民は反対しているのに事故後も同じ状況にあると問題を提起しました。

日本の被ばく経験をあらためていま世界に

また日本の金子勝氏(経済学者 慶応大学教授)は、次のように語りました。
原子力には問題がありすぎる。
今回の事故で東電は相当のダメージを受けている。今後、赤字は拡大する一方だ。
それは何十兆にもおよんでいくことが予想される。
東京電力が原発の稼働を止めたままになると経済的に大赤字化が進む事になるため、必死の抵抗をしている。
赤字のシュミレーションには事故賠償費用や廃炉費用は含んでいない額である。
この際、国有化とともに資産をはきださせ株式責任を問うべきで、解体して再民営化する、そして原子力予算の組み替えをする必要がある。
福島の被害をなくしていかなければならない。
そして代替エネルギーを自分たちで考えなければならない。

もし、原発を存続する道をとるのならば除染と避難を進めていかなくてはならないだろう。
東電は真ん中からつぶれかかりコントロールが利かないという危機感を持ち、早めに原発から脱出しなければならない。
──「みなさん一丸となって頑張りましょう」としめくくる金子氏の力強い言葉で、会場は大きな拍手に包まれました。

私たちは日本人として、地球に生きる人間として、原発事故を深刻に受け止めなければならないでしょう。
日本は何回も被ばくを経験しています。それを世界に伝えていかなくてはなりません。
インドネシアをはじめ東南アジア各国をターゲットに原発ビジネスを輸出しようとしているという日本。腹立たしく恥ずかしい気持ちになります。
今、世界がひとつとなり、地球存続のために本気でエネルギーシフトを考えなければならないと思いました。

福島市渡利地区の現実。会場から貸家の申し出も

引き続き、11時50分からの持ち込み企画 福島老朽原発を考える会(フクロウの会)の「避難の権利 福島の子どもたちを守るためにできること」に参加しましたので簡単にまとめます。

福島市渡利地区は原発より60キロ離れているのにもかかわらず線量が高いところがある。
30キロ圏内の南相馬市と線量が変らないため、こどもたちは危険にさらされている。
避難区域に指定されず、自主避難の道しかないので家族離ればなれに暮らしている人もいる。
目に見えない放射能のもとで毎日不安のなかで過ごすしかなく、その気持ちを政府に訴えてもなんの手だてがないまま時がすぎてゆく。
2.png
実際に自分が被害を被らないと動こうとしない政府は情けない限りです。
市長は除染が先だといっているそうですが、それでは住民たちは生殺しの状態でしょう。
除染土もその後の処理をどうするのか解決されないままです。
そんな中で待っていられない。なんとかしようとフクロウの会は「わたり土湯ほかほかプロジェクト」を発案。
週末や休日に親子で一時的に線量の少ない隣接する土湯温泉に行きリフレッシュして帰ってこようというプロジェクトです。
このブースはテーマがはっきりしていて席が足りないくらいの熱気でした。切実な話なので、会場からは次々と「わたしの家をお貸しましょう」など、支援希望の手があがっていました。
以上2つが参加したテーマでした。

いわきのジャーナリストの声に耳を傾ける

はたして人が入るだろうかと心配した私たちのNPOの「持ち込み企画」も、「ジャーナリストが語るいわき」ということで、エネルギーシフトを中心とした話が多い他のブースより個性的であり、一番よかったと言う声も聞かれ、評判も上々でした。
安竜さんの話によりいわきの地震直後の様子や今の様子もよくわかりました。会場に来た方にも伝わったと思います。質疑応答の時間も持てました。
愛読している川本三郎氏の話が出た事も私には感動。
「日々の新聞」は写真もきれいでとても読みやすく、いわきを思う目線であふれています。
今度帰省したら母にも読ませようと考えています。

15日だけの参加でしたがぎっしり詰まった意義のある一日でした。
世界中の人が集まり脱原発を誓ったこの会議の開催に感謝します。(理事・薄井)

IMG_3250.JPG